日本労働社会学会『通信』

vol.X, no.2(1999年4月)

日本労働社会学会事務局

(学会ホームページ)http://www.jals.jp

 新年度が始まりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。『通信』第2号をお届けいたします。年度末のあわただしさの中で、送付が遅れましたことをお詫びいたします。特にこの間創刊した『労働社会学研究』の合評会としての研究会が5月8日(土)と迫っております。多くの方のご参加を心よりお待ちしております。
 なお、『労働社会学研究』発刊に当たりましては、多くの会員の皆様から多額のカンパをまことにありがとうございました。カンパをいただいた方には、後ほどアンケートにて『年報』もしくは『労働社会学研究』の送付希望をとらせていただく予定です。

 

I. 第1回研究会報告 

 第1回研究会報告「戦後労働調査を語る--佐藤守弘先生」
 2月27日に、佐藤守弘先生(常盤大学)をお招きして「戦後労働調査を語る」が、約15名の参加者をもっておこなわれました。発表の前半では、学部時代に西洋史を専攻するか社会学を専攻するかを迷われた末、松島ゼミに入ることで社会学を専攻されることになったこと。調査研究ではSSM調査の農村調査への参加が出発点となり、オリンパス光学(株)における賃金分析研究、大学院在学中の富士フィルム組合調査やトヨタ・東洋高圧茂原調査への参加、IHI(石川島播磨重工(株))での新製品開拓の市場調査、工業立地センターでの労働移動調査・中小企業調査。茨城大学における日立・鹿島の地域調査、イギリス進出日本企業の労使関係調査など、先生の幾多にわたる実証研究の足取りを先生の経験談を交えながら振り返っていただきました。
 後半では、コメンテーターとして河西宏祐会員(早稲田大学)が立たれ、佐藤先生の研究活動についての解説とともに、先生の調査の特徴としてトヨタ調査において労働者の勤労意欲について明らかにしていること、鹿島調査では地域社会の問題点を明らかにしていることなどの報告がおこなわれました。
 質疑応答では、個々の実証研究についての質問に加え、1960年代から1980年代にかけて企業調査がおこないにくくなった時に佐藤先生は調査の手法を変えられたのかなど、熱心な質疑応答がなされるなかで、終始笑いの絶えないなごやかな雰囲気が会場を包み、研究の入り口に立ったばかりの私にとって大変勉強になる1日でありました。

                       (金子満活:関東学院大学大学院)

 

II. 第2回定例研究会のお知らせ

 第2回定例研究会は、創刊したばかりの『労働社会学研究』の合評を行います。3本の論文・研究ノートの執筆者に、自分の論文等のポイント・論点などを話してもらい、また、大槻、橋本、赤堀会員に論文等に対してコメントを御願いしています。
 今回の報告者・コメンテーターは、全員が大学院生ないし大学院修了直後の研究者という若々しい顔ぶれになりました。皆様ふるってご参加下さい。特に、大学院生、若手会員の方、是非ご出席下さい。

日時:5月8日(土)14:00〜18:00

会場:早稲田大学高田牧舎2階人間総合研究センター別室(早大南門前、裏面地図参照)

テーマ:「合評 『労働社会学研究』創刊号」

報告者及びコメンテーター

 

III. 99年度大会準備について

 本年度の大会の日程等は次の通りです。下記のとおり、一般研究報告の申し込みを受け付けますので、ご応募下さい。 

 第11回大会
   日時 10月30日(土)・31日(日)
   場所 名古屋市立大学山の畑キャンパス、人文社会学部棟

 ◎学会大会の一般研究報告を受け付けています。申込期限は7月27日(火)です。報告題名のみ、藤田研究活動委員長宛に郵送、FAXでお申し込み下さい。宛先は下記の通りです。

  藤田栄史会員連絡先

  (注・メールアドレスが変わりました。学会員名簿のアドレスに送らないで下い!)

☆なお、上記の手続きを済ませた報告予定者は、報告要旨を9月30日までに、ワープロでA4一枚(40字×50行以内)にまとめ、プリントアウトした用紙とフロッピー ディスク(1.44MB、テキストファイル形式)にて、同じく上記、藤田研究活動委員長宛 にお送り下さい。

 今年度からシンポジウムは隔年で開くことになりました。今年度の大会では、特別報告を計画していますが、シンポジウムはありません。これまで一般研究報告を2教室で同時に行っていましたが、今年度は1教室で全ての一般研究報告を行い、大会参加者全員に報告を聞いてもらえることができるようにする予定です。

 

IV. 『労働社会学研究』第2号の投稿募集について

学会ジャーナル編集委員会からのお知らせ

 先日、葉書にて『労働社会学研究』(通称、学会ジャーナル)第2号の投稿募集を通知させていただきましたが、諸般の事情により第2号の刊行スケジュールを下記のように変更したく、再度通知させていただきます。
 学会ジャーナルに投稿をご希望される方は下記の事項を記載した投稿希望書を河西宏祐編集委員長宛までご送付下さい。若手会員のみならず会員皆様方には、実態調査に基づく論文・研究ノートをふるってお寄せいただくようお願い申し上げます。

投稿希望書送付先

     早稲田大学人間科学部 河西宏祐編集委員長

投稿希望書記載事項

 ☆なお、原稿につきましては投稿規定により45,000字を上限としておりますが、掲載論文が多くなった場合には、予算の制約上、40,000字以内に圧縮していただく場合がございます。予めご了承ください。

 

V 会計からのお願い

(1)年会費納入のお願い

 学会が会員各位の年会費で運営されていることは、改めて申すまでもなく、よくご承知のことと思います。99年度会費について、すでに半分強の会員からの会費納入がありました。ありがとうございます。しかし、ということはまだ半分近くの会員が会費納入がない、ということでもあります。お忙しいなか、お忘れの方もあるかと思いますので、ぜひご確認のうえ、ご納入お願いいたします(振込用紙はすでにお送りしてあります。なくされた方は、つぎの郵便振込口座までお送り下さい。なお、過年度分未納の方は、併せて納入お願いいたします。
 「00150-1-85076 日本労働社会学会」

(2)年報、ジャーナル販売促進について

 「労働社会学研究」(通称「ジャーナル」)第1号が発行され、また「年報」第9号も出ました。いずれも学会内外から高い評価がされている、との報告もされています。しかし、これらの発行は学会財政にとって大きな負担となっており、その負担を軽減するためにもこれらの販売が必要です。もちろん、それ以上に学会員の研究成果を広めるという必要背があることは言うまでもありません。そこで、これら刊行物を皆様の周りにもぜひおすすめ頂くようお願いいたします。学会取り扱いでは市販と比較して20%の割引となっております。また、その収入はすべて学会に入ります。よろしくお願いいたします。
 ◎価格(1冊単価)
  ジャーナル(第1号)  1440円(郵送の場合、送料240円追加)
  年報(第9号)     2640円(郵送の場合、送料340円追加)
 ◎申し込み  幹事(発送作業担当) 北島 滋(宇都宮大学)
  ※「現物」は各幹事が持っています。お近くに幹事がいる場合、そちらでも受け付けます。
 ◎年報のバックナンバーも若干あります(3号以降) 希望の方はお申し込み下さい。
  (値段は20%offです)  
                        会計幹事  大黒 聰

 

VI. 第2回幹事会報告 

 1999年2月27日(土)11:00より12:40まで、早稲田大学人間科学部・高田牧舎2階、人間総合研究センター別室において、第2回幹事会が開催されました。
 出席者(敬称略)は、田中直樹、青木章之介、大黒聡、河西宏祐、北島滋、京谷栄二、土田俊幸、藤田栄史、吉田誠(以上9名)。

*報告・審議事項は以下のとおり。

<報告事項>

1)選任幹事補充の件
 田中代表幹事より欠員の生じていた選任幹事に関して、青木章之介(日本労働研究機構)氏に引き受けていただけることになったとの報告があった。

2)役員カード作成について
 「日本学術会議第18期会員の選出に係わる学術研究団体の登録」申請のための役員カードを日本学術会議会員推薦管理会へ提出すべく、本学会役員にたいして田中代表幹事より依頼があった。本学会は16期、17期と申請済みなのであるが、申請初め3期は連続して提出する必要があるとのことである。

3)「ジャーナル」編集委員会
 河西編集委員長より、ジャーナルの創刊号が無事発行されたが、400部の学会買い取り分について、販売協力して欲しいとの報告がなされた。

4)「研究活動」委員会
 藤田研究活動委員長より次回の研究会は5月8日(土)に開催すること、また次回研究会は学会ジャーナルの合評会とすることが決められた。

5)会計報告
大黒会計担当幹事より、2月25日現在の収入及び支出の状況について報告があった。

 

<審議事項>

1)会員の異動
 田中代表幹事より入会希望者8名が報告され、新会員として了承された。

2)第11回大会の開催について
 藤田研究活動委員長よりシンポジウムは隔年開催にし、本年度の大会は自由報告と企画報告(ゲストスピーカによる講演)にしたいという委員長試案が出され、この方向で今年の大会及び来年度の大会を進めていくことが了承された。なお、企画報告の内容等に関しては今後、詰めていくことで了承された。
 また京谷研究活動委員より長野大学で行われる予定の来年の大会シンポジウムに関しては、テーマを「労働・地域・世界」とし、プロジェクトチームを組みたいと報告された。さらに今後のシンポジウムのテーマに関しては会員からアンケートを採り、科研費をにらみながらプロジェクトチームを作るという方針が決定された。

3)事務局体制について
 大黒会員より年報の発送体制について、現状の不備の指摘と新体制についての提案があり、これに対して年報とジャーナルの発送に関しては北島滋副代表幹事が引き受けるとの申し出があり、了承された。
 また、北島副代表幹事より事務局の人数を増やし、役割分担をはっきりさせる必要があるという意見が出たため、幹事会で引き続き検討することとなった。

 

VII. 会員の移動

 

1.新入会
 略

 

 

2.移動

 略

 

3.メールアドレス変更

  略

 

※なお、記載漏れ、誤り、などございましたら、ご連絡下さい。

 

第2回定例研究会のお知らせ

テーマ:「合評 『労働社会学研究』創刊号」

報告者及びコメンテーター

  • 小谷幸(東京女子大大学院)――大槻奈巳(上智大学大学院)
  • 榎本環(早稲田大学大学院)――橋本哲史(武蔵大学大学院)
  • 鈴木玲(日本労働研究機構)――赤堀正成(一橋大学大学院)

日時:5月8日(土)14:00〜18:00

 会場:早稲田大学高田牧舎2階人間総合研究センター別室
(早大南門前、裏面地図参照)

※定例により、研究会の前に第3回幹事会を開きます。幹事の方は以下のとお

りお集まり下さい。

日時:5月8日(土)11:00〜14:00

      会場:早稲田大学高田牧舎2階人間総合研究センター別室

         (早大南門前、裏面地図参照)